亀戸天神(東京都江東区)の大鳥居をくぐると、数字の「6」を横にしたような心字池に、3つの小さな赤い橋が架かっています。 最初の橋は太鼓橋、次の橋は平橋、その次は太鼓橋です。この3つの橋は仏教の「三世(過去・現在・未来)」を表しています。いつのころからか、大鳥居側の太鼓橋は「男橋」、拝殿側の太鼓橋は「女橋」と呼ばれるようになり、現在はこの呼称が一般的になっています。
米子鬼太郎空港に着陸する際に、機内から巨大なコンクリート橋をみてとることができます。この橋こそ、ダイハツ工業株式会社のCMにでてきた「ベタ踏み坂」を有する江島大橋です。インターネット上でも大きな話題になったあの坂は、CGなどではなく実在するプレストレストコンクリート橋の一部なのです。
銀座といえば、中央通り(15間道路:約27m)と晴海通り(10間道路:約18m)の交差点である銀座四丁目が誰の目にも浮かぶのではないだろうか。51年前からそこに建つ三愛ビルの広告は、開業時から三菱電機、三愛、コカコーラ、響(サントリー)、Vodafone、RICOHと変遷している。さて、あなたの印象に残っているのはなんでしょうか。
平成25年に「平成の大遷宮」が行われ、平成26年には高円宮典子さまと出雲大社権宮司の千家国麿氏のご結婚があり改めて注目を集める出雲大社(いずもおおやしろ)ですが、境内にある建物の何棟かにPC構造が使われている事はあまり知られていません。
出雲大社と言われて最初に想起するのは巨大な注連縄(しめなわ)ではないでしょうか。この注連縄が掛けられている神楽殿(かぐらでん)は、昭和55年に建設されたプレキャストPC造の建物です。
札幌市の北東に位置するモエレ沼公園、彫刻家イサム・ノグチが基本設計を手がけ、「公園全体をひとつの彫刻作品とする」をコンセプトに造成が進められました。100万㎡の広大な敷地には、幾何学的形態を多用した山や噴水、遊具などの施設が整然と配置され、自然とアートが融合した美しい景観を楽しむことができます。その公園の中央に設置されている直径48mの大きな噴水に、PCの技術が使われている事はあまり知られていません。
顕本寺は、地上60階建て・高さ300m、現在日本で最も高い超高層ビル「あべのハルカス」横から出ている大阪唯一の路面電車、明治44年開業の大阪市と堺市とを結ぶ阪堺電車(愛称:チン電)に21駅を30分ほど乗り、宿院駅で降りて、徒歩数分のところにあります。宿院駅周辺には、わび茶を大成した千利休の屋敷跡、情熱の歌人・与謝野晶子の生家跡などがあり、たいへん歴史と文化のある町です。
名古屋商科大学日進キャンパスは愛知県日進市に位置し、2005年に開催された、「愛・地球博」のメイン会場(現在は万博記念公園)に近接する大学です。広大な敷地の中に、経済学部、経営学部をはじめ、各学部のセミナー室、研究室の棟が配置され、また野球場、サッカー・陸上競技場、テニスコート等のスポーツ施設も充実したキャンパスになっています。
白金の丘学園は既存の2つの小学校と1つの中学校を統合し、多感な子どもたちが9年間を過ごす学び舎である。
本計画では、小学校と中学校のそれぞれを敷地に併設するのではなく、今後、改革されてゆく新しい教育環境の変化に追従できる空間が求められた。
敷地は白金の丘にある坂と起伏のある地形に位置し、11mの高低差をもつ場所である。
建築の世界で「PC造」という言葉が時々用いられる。この言葉には2つの意味が込められている。一つはプレキャストコンクリート、もう一つはプレストレストコンクリートである。正確にはPCaPC構造あるいはPC圧着構造と称するがここではPC造と表現する。
前者の「プレ」は、あらかじめコンクリートの部材を工場で作ることを意味する。機械設備の整った工場で製造されるため、安定した品質のコンクリート部材の製造が可能となる。
奈良県天理市の玄関口であるJR・近鉄天理駅前広場が生まれ変わった。
駅周辺地区のにぎわいのある街づくりを目的として、屋外ステージや周遊観光拠点となる複合施設が新設された。目を見張る外観デザインは、日本国内外で活躍するデザイナーの佐藤オオキ氏(デザインオフィスnendo)によるものである。天理市内には約1600基もの古墳が点在することから、古墳をモチーフとした円形階段状のデザインが採用された。
八軒家浜(はちけんやはま)PC浮桟橋は、大阪の市街地を流れる河川内に施工されたプレストレストコンクリート構造物です。(プレストレストコンクリートのことを、以下、PCと称します。)
大阪は、「浪華八百八橋(なにわはっぴゃくやばし)」と言われるように、河川が至る所に存在する地域であり、河川を用いた水運に支えられて経済と文化の中心的都市として発展してきました。
ぐんま天文台は、後世に残る有形の文化資産として、群馬県高山村の子持山に建設された県立の天文台です。群馬県の人口が200万人に達したことと、群馬県出身の日本初女性宇宙飛行士である向井千秋さんが宇宙に飛び立ったことなどを記念して、1999年に建設されました。
天文台は標高885mに位置し、関越自動車道の渋川伊香保インターを降りて、車で約25分間山道を登っていくと天文台の駐車場に到着、駐車場からは距離600m、標高差60mの遊歩道を10分程歩くと天文台が見えてきます。
日本海事検定協会は、港湾運送事業法に基づく鑑定・検量事業、船舶安全法に基づく諸検査をはじめ理化学分析、食品衛生分析等を主な業務としている。そのヘッドクォーターとしての機能を集約した日本海事検定協会本部ビルは、東京駅から東へと伸びる八重洲通り沿いにあり、南北2面で接道した間口約11m、奥行き約25mという敷地に建つ。
福岡市中央区南公園内に位置する福岡市動植物園は、動物園が1953年(昭和28年)に、植物園が1980年(昭和55年)に開園し現在に至っています。市内中心部に位置し、豊かな自然に恵まれたこの施設はその間、福岡市民を中心に多くの人々に親しまれてきました。しかしながら決して広くない敷地に建てられ、開園より50年以上経過した施設は、さまざまな問題を抱えていました。
1960年代後半より工事現場での省力化・急速施工を目的に始まった建築分野における構造躯体のプレキャスト化は経済成長とともに進化し、そのニーズも同一形状大量生産から不同形状少量生産へと形を変えながら現在に至っています。建築において躯体全てをプレストレストコンクリート(PC)造とすることは極めて稀で、多くは意匠性、構造、施工性などの目的に合わせて部分的にPC部材が採用されているのが実状です。
「あをによし 寧楽の京師は咲く花の 薫ふがごとく 今盛りなり」
青丹が美しい奈良の都は、咲く花の匂うかのように今が盛りだ−という万葉集に収録されている和歌を詠んだのは、約1300年もの昔、遣隋使で有名な小野妹子の孫に当たる小野老という人物です。
元号の「令和」も出典が万葉集であり、近年注目を集める奈良県奈良市。かつて日本の都がここにありました。
長浜市は滋賀県の北東部に位置し、東は伊吹山、西は琵琶湖に囲まれた風光明媚な土地柄です。
長浜は、戦国時代に羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が築城した長浜城の城下町として栄え、湖北地方の中心地でした。長浜城の廃城後は大通寺(長浜御坊)の門前町、北国街道や琵琶湖水運の要衝として発展しました。戦国時代の史跡も多く存在し、近世に国内有数の鉄砲生産拠点として栄えた地域です。
日本大学理工学部の創立100周年を記念して、新しいロゴマークがデザインされました。その平面的なロゴマークを立体化したものが、大学のキャンパス内に設置された、このモニュメントです。ロゴマークは、平面的でありながらも立体的なかたちが浮かび上がり、同時に、幾何学的でありながらも有機的な桜のかたちが浮かび上がるデザインです。「モノ」から「コト」を浮かび上がらせる理工学部を表すものとなっています。
明治5(1872)年10月14日に日本初の鉄道が新橋・横浜間に開業し、令和4(2022)年10月14日に開業150年を迎えました。今回紹介するプレストレストコンクリート製のまくらぎ(以下、PCまくらぎ)は鉄道の線路を構成する要素の1つであり、①2本のレールを支持し、かつ②その間隔を保持するとともに、③車両の荷重をPCまくらぎの下のバラスト(砕石)などに分散して伝達する役割を担っています。
一般的には、線路と言えば、レール、まくらぎ、バラストと呼ばれる砕石の三要素からなるバラスト軌道を思い浮かべるかもしれません。バラスト軌道は、鉄道が創成されてから軌道構造の礎として、今日に至るまで列車の安全な運行を支え続けています。この事実は、バラスト軌道が、建設費が安く、配線変更が容易という長所を有していることに他なりません。その反面、列車通過による繰り返し荷重に伴ってレール面が沈下し、その修復に多大な保守を要するという宿命を背負っています。
長崎県美術館は、敷地中央に出島横水路が横断し、水際で美術鑑賞を楽しめる世界にも例のない美術館です。「長崎水辺の森公園」の一角にある自然と調和した美術館で、世界的建築家・隈研吾氏によるデザインです。
運河を中心として、ガラスのエントランスロビー、運河を渡る橋の回廊、光の回廊、風の回廊といった開放空間ならびにデザインの要素としての石のルーバーなど、建築デザインと構造計画、建築材料と構造部材の融合を実現した建物です。
本プロジェクトは、令和3年3月に広島市のデザインビルド方式による公募型プロポーザルコンペが行われ建設された『広島サッカースタジアム等整備事業』です。広島城や原爆ドームから程近い中央公園の一角にあり、『サッカーの試合がない日でもみんなが楽しく集う』をテーマに、『日本で初めての都心交流型スタジアムパーク』を目指し、令和6年2月に竣工し、スタジアム名称も「エディオンピースウィング広島」に決定しました。
岐阜市は、岐阜県の県庁所在地で、岐阜県の中南部に位置し、名古屋駅からは鉄道(JR)で20分強と交通の便が良い地域です。また、清流長良川が市内の中心部を流れ、緑豊かな金華山がそびえる自然にあふれた街です。
旧市庁舎は昭和41年に建てられ、建物の老朽化や、大地震の際にアスベストが飛散し庁舎が使用できなくなるなどの問題等により、新庁舎建設が必要となり、旧庁舎から少し離れた岐阜大学病院跡地に移転新築が計画されました。
建設地の糸満市は沖縄本島最南端にあり、空港から車で20分というアクセスの良さと、平和記念公園など多くの戦跡や昔ながらの街並み、そして豊かな自然が残る観光地として、これからの可能性に満ちた地域です。この南部の地域の新しいリゾートの起点・旅の目的地となるべく、アジア最高水準のラグジュアリーステイの創出を目指し、県内最大規模の宴会場やチャペル、いくつものレストランやショップなど、国際仕様で多様な機能を備え、豊かな沖縄の自然・風土と共生を目指した南部初の本格的滞在型リゾートホテルとして建設されました。