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TECHNICAL INFORMATION

技術情報

補修技術

ひび割れ補修工法(注入工法)

■(1)橋梁概要

1.構造形式:小判型橋脚
2.長さ:25.342m
3.幅:2.908m
4.竣工年次:昭和50年(1975年)
5.適用示方書:昭和47年道示
6.対策年次:平成17年(2005年)

■(2)損傷概要

1.環境条件
海岸地域に架橋されている橋脚であり,供用後約30年が経過していた。橋脚側部および中央分離帯の直下においては,降雨等による水分が断続的に供給されていた。

2.外観変状
コンクリート表面に亀甲状ひび割れが発生しており,橋脚側部ではコンクリートのはく離・はく落が見られ,またゲルの析出も確認された。

3.原因推定
橋脚の全面において亀甲状のひび割れが見られることから,ASRによるものと推定された。また,断続的な水分供給によりASRによるコンクリートの異常膨張が促進され,コンクリートのはく離・はく落に至ったものと考えられた。

■(3)対策工

防水性および耐久性を向上させるためにひび割れ注入を施した。エポキシ樹脂注入材を用い,ひび割れが橋脚に全体的に分布していることから橋脚最下部から上方向に向かって注入を行った。また,はく離・はく落箇所は脆弱部分をはつり除去し,鉄筋に防錆処理を施した後,コンクリートにて断面修復を行った。

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