プレキャストセグメント工法
プレキャストセグメント工法とは、あらかじめ工場や現場ヤードで分割して製作したプレキャスト部材(セグメント)を架橋地点で接合し、プレストレスを与えて一体化する工法です。
ここでは、箱桁断面を橋軸方向に接続する構造を紹介します。
概 要
プレキャストセグメント方式による箱桁橋は、工事の大規模化、現場作業の工期短縮が要求される場合などに採用され、現場施工用地の制限、少子高齢化にともなう熟練就業者の不足、合板型枠の削減等にも有効です。
施工においては、セグメントの運搬やストック用地の確保の問題など、通常の場所打ち施工と異なる種々の制約を受けます。
セグメントの製作方法は、ショートライン方式とロングライン方式に大別されます。
■ショートライン方式
ショートライン方式とは、1セグメント分の底型枠を敷設してセグメントを1つずつ製作する方法です。
一般的には、すでに製作されたセグメントのコンクリート端面を型枠として、隣接したセグメントを製作するマッチキャスト方式と組み合わされて製作されます。

■ロングライン方式
ロングライン方式とは、1径間分または2分の1径間分の固定式製作台を用意し、型枠を移動しながらすべてのセグメントを連続的に製作する方法です。

特 徴
○経済性の向上 | 設備の転用、施工規模の確保により経済的な工法となります。 |
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○品質の向上 | 整った設備を用いて製作、管理します。 |
○工期の短縮 | 機械化、省力化などにより現地作業を大幅に削減します。 |
○安全性の向上 | 工期の短縮、機械化などにより、現場での危険作業が少なくなります。 |
○環境の保全 | 産業廃棄物やエネルギー消費などが減少し、環境保全に貢献します。 |